沖野修也(Kyoto Jazz Massive)

佐藤タイジと知り合って25年になる。
先日、初めて一緒に曲を作った(と言っても僕はプロデュースを担当しただけだったけれど)。
彼の家に行ってデモを作成。
仮歌を録って、ギターを入れてあれよあれよという間にそれは出来上がった。
なんと本番のレコーディングを行なったのは、僕と彼が初めて出逢った渋谷のThe Room。
一度聴いたら忘れられないメロディー、個性的な声、意味深い歌詞、そしてファンキーなギター。
作詞作曲編曲の全てを佐藤タイジが担当した。
一心不乱に、一直線に、何の迷いもなく、彼は完成に向かって行った。
正確な判断。冷静な客観視。更には、熱い監督力・・・。
そのどれもが、プロフェッショナリズムに貫かれていた。
そして、その曲のお披露目はある日突然やって来た。
市民連合がオーガナイズした野党党首が揃う有楽町の街宣で、
ロック・ミュージシャンとDJと学生のアクティビストが同じステージに上がり、
この曲を集まった民衆の前で演奏したのだ(と言ってもオケ出しだったけれど)。
こんな顔ぶれが集うライブが、かつて日本の音楽の歴史にあっただろうか?
しかも、彼は「選挙に行こうよ!」と歌ったのだ・・・。
佐藤タイジは音楽であると同時に革命家。
シアター・ブルックのデビュー当時から政治的発言を臆することなく続け、
太陽エネルギーを使って武道館でライブを敢行し、
遂には政治の最前線に並び立ち、市民の権利の行使を喚起した。
これからもまっすぐに、自分の信じた道を突き進んで欲しい。いつも触発されてるよ。
ありがとう佐藤タイジ。

サンキュー、シアター・ブルック!